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2010年8月23日 (月)

涙が止まらない!なかにし礼が書いた渡辺正文の評伝的小説「世界は俺が回してる」

産経新聞に2009年元旦から連載されていた、
なかにし礼の小説が単行本になったので、
手にしてみた

Sekai_3

主人公はTBSテレビのディレクター&
プロデューサーの渡辺正文。
TV創生期の昭和30~50年代のお話。

大学卒業時、芸能マネージャーを
頭の片隅で志した男(小生)に取って
知っているタレントの名前や
懐かしい話題がバンバン出てきて、
楽しかった。

密かな事実と虚構が混然一体となった
この小説は
興味深く面白く、一気に読んでしまった。

外タレとの話や東京音楽祭の功績が、
本のタイトルの元になっているのだろうが、
自分は、渡辺氏の女性との付き合い方、
その関係に目を奪われてしまった。

こんな男が昭和にもいたのか?
まさに、
自分にとってはかなうことの出来ない
別世界の鳥(超)人的な男性に見えてしまう。

死期に7人の女を
はべらせるなんていうのは
凄すぎる!

かって、
自由人を目指していた自分に取って
なんとも羨ましい話だ。

最愛のパートナー「アミコ」が
乳ガンになり、死期に向かって
ずんずんと進んで行く場面を読んでいると
涙が、どうしようもなく止まらなかった。

自分の実母の死期の時と重なって
その症状が手に取るように伝わってきた。
手術、レントゲン治療、モルヒネ。
病室の状況や、
痛みでしかめる顔を思い出す。

そして、泣けるセリフ。
「たった1日で良い。
 街に出て、渡辺さんと呼ばれてみたい」

独身主義者の渡辺が、
葬式を何処からだすんだ?
と考えたとき、
「渡辺家」から
出してやらなければと思い立ち、
最後の望みとして入籍をさせたアミコ。

愛おしさと悲しみと
逃げることのできない辛さを
感じて読み取ると、
涙が次から次と流れてきてしまった。

この後、正文は
「アコ」という女性との出会い。
元鹿内タカシの女をやっていたという。

これも凄い付き合い方になる。
ここでは、割愛するが
本のタイトルとなる
「東京音楽祭」の開催で
正文は頂点に達する。

でる釘は打たれる!
余りの派手な生活降りに
査察が入り、脱税問題に進展!

そして、最後は…
7人の女を前にして…

だが自分の現実はと言うと…
そばでかみさんはスヤスヤ。
いつものパターン。

無関心の海に放り出され、
溺れかかっている俺。

ああ~!俺にも「アミコ」のような
心を交わせる人がいたらなあ。

そんなことを、ぼんやりと考えて
涙を一人、静かにぬぐった。

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