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2010年6月 8日 (火)

フンデルトヴァッサーの詩… 日本は日本を失いつつある!鳥が飛べなくなるように!

フンデルトヴァッサーが日本について書いた、詩を紹介しよう。

Fbv

「日本美の発見」

日本は小さなパラダイスである。

日本は、どのように私たちが
これから暮らすべきかを、
過去にすでに示している。

自分が想い描き、
自分が必要なようにまとめて扱い、
形づくることもできる小さな場所のなかで
幸せになり、満足するのだ。

歩いてゆき、
見渡すことのできる場所ならば、
パラダイスは手の届くところにある。

弾丸のような電車や飛行機に乗って、
もう何処にも存在していない天国を探しに
遠出をする必要はないのだ。

それはほんの片隅に存在する。

隣人を訪ね、
その屋敷や庭園をみて、
着物や芸術を愛でて、
その音楽に耳を傾ける。

ニューヨークやレニングラードの
遠い美術館を訪ねたり、
ミラノ・スカラ座
やウィーン国立歌劇場にゆくよりも、
ずっと豊かで、幸せな体験だ。

生きている空間を
調和とロマン的気分でいっぱいに満たし、
つつましやかに暮らしながら、
床のうえにすわり、
周囲の自然と身のまわりの事物の
様子をながめる。

これは、
わたしの教えにまさにかなっている。

不毛な近代建築の窓から
身を乗り出して、
手の届くところは
みなピンク色に塗りたくることが
できなければならないし、
それが許されなければならない。

― そうすれば、遠くの人間にも、
  路上の人間にも、わかるのだ。
   ここに居るのは、
   大量生産された創造物ではなく、
   ひとりの創造的な人間であることが。

しかし、近代の日本は、
この見事なバランスのとれた
パラダイスを失ってしまった。

高層建築、
釣合いのとれていない大きな部屋、
椅子にすわることで大地との接触を失い、
便利な高速道路によって庭園を破壊した。

 だが、私は、
 北齋、広重などの浮世絵画家をみて、
 日本の美につよく心を動かされた。

かれらの業績は多大であり、
世界中が彼らの目で日本をみている。

あらゆる国と異なった、
日本が日本であることの本質が、
そこには、最小の部分に到るまで
明示されている。

アメリカ、カナダ、
オーストラリア、ニュージーランド
といった多くの新しい国は、
日本がこうしてしっかりと
手にしていた
自分が自分であることの本質を、
欠如していることで苦しんでいる。

しかし
いまの日本は、
この最も貴重な財産をますます捨て去ろうとしてる。

日本は、日本を失いつつある。

まるで、
鳥が飛ぶことが
出来なくなるのと同じように。

 フンデルトヴァッサー
 
 (ニュージーランドにて  1977年1月25日)

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